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労務の視点から見る製造業界のM&A

製造業に分類される業態は多種多様であり、そこには数多くの中小企業があります。
非上場の中小企業では、コンプライアンス(法令遵守)が徹底されていない傾向があり、それは労務面の法令についても同様です。

製造業界の中小企業を対象に買収を実施するケースでは、労務面のデューデリジェンス(企業監査)を徹底して実施しないと、思わぬリスクを見逃しかねません。
本記事では、製造業の中小企業とのM&Aに潜む労務リスクを解説します。

労務とM&Aの関係

労務の視点から見る製造業界のM&A

株式譲渡、合併、会社分割など、ほとんどのM&Aスキーム(手法)は包括承継です。
包括承継のM&Aでは、買収する中小企業の持つ全ての権利義務を丸ごと引き継ぎます。

包括承継にはメリットも多数ありますが、不要な資産や負債も引き継がねばなりません。
その中には労務面のリスクも含まれます。

具体例としては、未払い残業代などの簿外債務、ハラスメント問題や不当解雇などの労使間トラブル、買収後の人材流出などです。
いずれの労務リスクも、それを把握しないままM&Aを実施すると、買収後、経営上の大きなダメージに発展しかねません。
M&A実施の際は、買収対象の中小企業の労務面にも注視するのは必須です。

なお、個別承継のM&Aスキームである事業譲渡では、譲渡対象を選別できます。
そのため、取引先との契約や従業員との労働契約などは、それぞれ個別に相手の同意を得て契約を締結し直さなければなりません。
労務リスクを一方的に承継しない代わりに、労働契約の個別締結はかなり煩雑な手続きとなります。

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製造業の特徴

労務の視点から見る製造業界のM&A

総務省による製造業の定義は、「有機または無機の物質に物理的・化学的変化を加えて新たな製品を製造し、これを卸売する事業所(工場や作業所など)」です。
つまり、製造業を行う企業は工場などの製造のための設備を持ち、そこに従業員を配置して日々、部品や製品などの製造や組み立てなどを行っています。

例えば、自動車の製造などの場合、各部品や部位ごとに製造ラインが分かれる分業体制です。
1社の中での分業ではなく、それぞれの中小企業において製造ラインを分担しています。

製造業は業務がマニュアル化され、未経験者でも就業しやすいことが1つの特徴です。
そのため、パート社員、派遣社員・請負や外国人労働者など、正社員以外の比率が比較的多いことも特徴となっています。

製造業では、設備の操作ミスで発生する事故によるけがや、一部の製造業では人体に有害な物質を取り扱うケースなどがあり、従業員の健康面・安全性への配慮・対策に課題を持つ企業が一定数存在するのが実情です。

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製造業で起こりがちな法令違反

労務の視点から見る製造業界のM&A

正社員以外の就業者が多い製造業界では、その非正規社員への待遇が単に低いだけでなく、法令違反に該当する雇用内容であるケースも少なくありません。

以下に法令違反の具体例を示します。

偽装請負(労働者派遣法、労働基準法の違反)

指揮命令下にある「派遣社員」であるべき該当者を「請負契約」で使用(偽装)する。該当者は本来の権利である有給休暇の取得や残業代が得られない。

二重派遣(職業安定法、労働基準法の違反)

派遣社員を自社の業務に従事させず他社に派遣する。

外国人労働者の扱い(出入国管理及び難民認定法の違反)

在留カードで許可されていない業務に就かせる。

外国人労働者の待遇(労働基準法の違反)

特定技能の従事者に対し日本人労働者と比較して待遇が著しく低い。

パート社員の待遇(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律「パートタイム労働法」の違反)

パート社員と正社員の待遇に大きな差がある。

労災隠し(労働安全衛生法の違反)

労働災害の発生時、労働基準監督署へ報告しない、あるいは虚偽報告をする。

安全衛生への配慮がより必要に

労務の視点から見る製造業界のM&A

製造業は、業務の特性上、他の業種よりも労働災害が起こりやすいことは否めません。
代表的なのは、機械・設備類の誤操作による事故や、有機溶剤による健康被害や労働災害などです。

労働災害が実際に発生した場合、当該企業はイメージの悪化とともに以下の責任を問われることとなります。

  • 行政責任(労働基準法、労働安全衛生法違反など)
  • 刑事責任(業務上過失致死傷罪など)
  • 民事責任(損害賠償請求など)

以上のような責任や罪に問われる可能性を考えれば、製造業においては安全衛生管理がとても重要であることがわかります。

安全衛生管理とは、単にマニュアルを作り、それを順守すればいいだけではありません。
法令で定められた安全措置(事故を防ぐための安全具や健康被害を避けるための安全装置の設置など)を行っておく必要があります。

この安全衛生管理が不十分な製造業の中小企業を買収してしまった場合、十分な安全衛生管理体制を整えるために、M&A後、多額の費用が生じることが注意点です。

労務デューデリジェンスでリスクの回避を

労務の視点から見る製造業界のM&A

製造業のM&Aを検討するにあたっては、買収対象企業の労務面のリスクを、デューデリジェンスで徹底して調査する必要があります。 一般的な労務デューデリジェンスでの主な調査項目は以下のとおりです。

雇用契約書や労使協定の締結、届出状況/就業規則の整備・運用状況/人事制度、賃金制度、退職金制度の実施状況/賃金の支払い状況/労働時間・休暇制度の実施状況/労働保険、社会保険の適用状況/ハラスメント問題や労使間トラブルの有無/解雇・懲戒処分の実施状況/安全衛生管理の実施状況/会社風土

買収対象企業の適正な企業価値を計るためにも、労務デューデリジェンスをはじめとしたデューデリジェンスの実施は欠かせません。

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デューデリは「依頼先探し」が重要です

M&Aを成功させるための要点のひとつに「デューデリジェンス」が挙げられます。
買収対象企業の分析・評価のために実行されるもので、ここでリスクを見落としてしまうと後々取り返しがつかない危険性があります。

ただ、調査項目は多岐に渡り高度な専門知識が必要とされ、いざ必要な場面でどこに依頼すればいいか分からない方も少なくないでしょう。
多くのM&A仲介会社の業務範囲は、文字どおり「仲介」まで。デューデリジェンスに関しては、改めて依頼先を探さなければいけません。

M&A Stationを運営する「税理士法人Bricks&UK」では、グループとして税理士、社会保険労務士、司法書士、M&Aアドバイザーが在籍しており、本来であれば個別に依頼が必要なデューデリジェンスもワンストップ対応が可能です。

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労務の視点から見る製造業界のM&A

一般に労務デューデリジェンスの多くは社会保険労務士が担当します。ただし、調査項目によっては、法務デューデリジェンスや財務デューデリジェンス、税務デューデリジェンスとも関わる場合があり、他の担当者との連携が必要です。

M&A仲介業であるM&A Stationも運営する「税理士法人Bricks&UK」は、デューデリジェンスにも最適な専門家になります。
Bricks&UKグループには、公認会計士、税理士、司法書士、社会保険労務士などが数多く在籍し、さまざまな分野のデューデリジェンスに総合的な対応が可能です。

随時、無料相談をお受けしておりますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。

社会保険労務士の額賀

この記事の監修M&A労務アドバイザー 額賀 康宏

社会保険労務士事務所Bricks&UKに所属する社会保険労務士。
M&A Stationでは労務関連のスペシャリストとして、統合プロセスでの労務トラブル回避などに有益なアドバイスを提供している。

買収した後の人事・労務リスクへの備えは万全ですか?

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近年、M&Aが活発化してきたことに伴い、M&A仲介会社の数も大きく増大しました。
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