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【M&A最新動向】不動産業界は生き残りをかけた戦略的M&Aが増加

この数年来、日本におけるM&Aは年々、盛況となっており、その傾向は多くの業界が影響を受けているコロナ禍であっても変わっていません。

また、日本でのM&Aは特定の業種に偏ることなく行われているのが特徴です。
今回は不動産業界に着目し、現在のM&Aの動向を分析すると共に、不動産業界でM&Aを実施する際に役立つ情報をお伝えします。

不動産業界とは

まずはじめに「不動産」とは家屋・ビルなどの建物とそれらが建設される土地のことです。
ひと口に不動産業界と言っても複数の業種があり、それぞれの事業内容は異なります。

不動産業界の主な業種は以下のとおりです。

  • デベロッパー:不動産開発や分譲を行う。大手企業など特に大規模な土地開発業者をさすニュアンスが強い。
  • 宅地建物取引業:不動産の売買、あるいは売買の仲介を行う。国家資格である宅地建物取引士免許が必要。
  • 不動産賃貸業:自己所有の不動産を他者に貸し出して家賃収入を得る。不動産賃貸の仲介を行う業者もいる。
  • 不動産管理会社: 不動産所有者の代理人となって賃貸物件の管理を行う。不動産仲介業と合わせて行うケースも多い。

不動産業界の近年の市況

不動産業界は、景気の影響を受けやすい業種とされています。
21世紀に入ってからの大きな経済動向としては、アメリカで2007(平成19)年に起こった「サブプライムローン問題」 と2008(平成20)年の 「リーマン・ショック」 といった世界経済を大きく揺るがした金融危機がありました。
このときは全ての業界に悪影響が及び、不動産業界では特にデベロッパーが打撃を受けています。

それでも不動産業界は、2010(平成22)年以降、堅調に転じ、毎年その市場規模を少しずつ回復・拡大してきました。

内閣府の資料「国民経済計算」によると、2010年の不動産業界の市場規模は59兆5,305億円でしたが、2018(平成30)年には61兆9,976億円まで増加しています。
しかし、2020(令和2)年に起こった新型コロナウィルス感染拡大問題というパンデミックが2021(令和3)年も継続しており、現状は多くの産業同様に不動産業界も減収という状況です(2021年10月現在)。

なお今後の動向予想として、2025年に開催予定の大阪万博は、東京オリンピックと同様に経済成長を促す効果が期待されています。
万博開催で大阪府近郊の関西圏では、不動産価格の上昇が見込まれます。

その反面、日本の世帯数は2023年をピークに減少に転じると予想されている2023年問題や、2025年には後期高齢者は日本の総人口の18%程度となる2025年問題など、将来的な著しい不動産価格の下落・空き家問題の加速が懸念されています。

コロナ禍による減収・後継者不在問題

問題点を分析すると、コロナ禍で起こった不動産業界の減収の主たる要因は、企業のテレワークにあります。
これによりオフィス賃貸業では解約が相次ぐ状況となり、今後の戦略転換が必要とされています。

また、テレワークによって都市部に居住する意味が薄れたことから、都市部の住宅・マンションの売れ行きが鈍り、価格の下落も起き始めています。
したがって、今後は郊外や地方での住宅開発・販売の流れが加速するかもしれません。

このような苦境を乗り切るため、若い世代に事業承継し後継者に今後を託す動きも出ていますが、不動産業界の事業承継には大きな懸念点があります。

帝国データバンクが発表した「全国社長年齢分析」では、社長の平均年齢を業種別にみると不動産業が62.2 歳と最も高い結果となり、特に不動産業界の高齢化が顕著であることが読み取れます。
さらに、同じく帝国データバンクの「全国企業『後継者不在率』動向調査(2020年)」によると、全国・全業種の平均後継者不在率は65.1%です。その中で不動産業界は平均を上回る67.5%となっており、後継者不足は非常にひっ迫した問題となっています。

不動産業界のM&A動向

【M&A最新動向】不動産業界は生き残りをかけた戦略的M&Aが増加

帝国データバンクの「M&Aに対する企業の意識調査」(調査対象9,977社)によると、平均で35.9%の企業が「今後5年以内にM&Aに関わる可能性がある」と答える中、不動産業界は平均を上回る38.6%でした。

不動産業界は高額の売買取引を日常的に行っていることから、M&Aへの親和性が高めであると言えるかもしれません。
そのような特性がある不動産業界のM&Aは、まず大手においては、事業規模を拡大してコロナ禍を乗り切りアフターコロナに備えるため、業界再編を目的としたM&Aが進められていくでしょう。

一方、不動産業界の中小企業では、後継者不在を克服するために、M&Aによって会社を売却し、その買い手を後継者(新たな経営者)とする事業承継が加速すると思われます。

不動産業界のM&Aで得られるメリット

ここでは、不動産業界のM&Aにおけるメリットを考えます。

買い手側のメリット

まず、不動産業界の買い手側の主なメリットは以下の3点です 。

割安で不動産を取得できる

宅地建物取引業や不動産賃貸業の場合、所有する不動産の数が増えれば業績向上につながります。

通常、所有不動産数を増やすには、1つずつ交渉し取得していくしかありません。
ところがM&Aで同業者を買収すれば、まとまった数の不動産を割安で一気に獲得できるのです。

また、M&A(株式譲渡)での不動産取得では、登録免許税、不動産取得税、登記申請、不動産登記費用が不要となります。

不動産市場に出回らない物件を取得できる

日本のどの地域でも、その地区の有力不動産業者がいます。
優良不動産の一部は、市場に出回る前に、その有力不動産業者が売買や仲介を水面下で進めることも多く、市場には出回りません。

つまり、有力不動産業者をM&Aで傘下に加えられれば、一般の不動産市場に出回らない物件でも獲得が可能になります。

後継者問題を解決できる

売り手がM&A(株式譲渡)で会社を売却すれば、買い手が新たな経営者(後継者)となるわけですから、このとき同時に事業承継したことになるのです。

過去には、親族や社内に後継者が不在の場合、経営が順調であったとしても廃業せざるを得なかった中小企業も数多くありました。
しかし、M&Aでの会社売却を実現できれば、身近に後継者候補がいなくても事業承継が実現できます。

売り手側のメリット

対して、不動産業界のM&Aにおける売り手側の主要なメリットは、以下の2点です。

節税効果が高い

M&Aにより節税効果が期待できるのが一番大きなメリットと言えるでしょう。

通常、所有する不動産を単に売却した場合、会社は売却益に対し約30%の法人税が課されることになります(全損益通算後)。
また、売却益から経営者への報酬や株主に配当も支払わなければなりません。
経営者・株主も収入に対し最大45%の所得税が課されます。

それに対して、M&A(株式譲渡)の場合、オーナー経営者(株主)の株式譲渡所得への課税率は20.315%(2021年10月現在)と、大幅に税率の引き下げを受けることができるのです。

廃業コストを削減

後継者不在で事業承継ができず廃業を選択したとすると、廃業コストとして官報掲載費用、解散登記費用、賃貸物件の原状回復費、設備の処分費用、そのほか全体的な事務コストなどの出費が生じます。

しかし、M&Aで会社売却できれば、それらの廃業にかかるコストは一切、発生しません
そればかりか会社売却の対価を受け取れますから、老後の生活費や新規事業立ち上げなど自由使途の資金を獲得できます。

不動産業界のM&Aで起こり得るデメリット

メリットだけに目を向けず、デメリットも把握しておきましょう。

買い手側のデメリット

不動産業界のM&Aで、買い手側が受ける可能性のある主なデメリットは以下の2点です 。

簿外債務など事業を引き受ける際のリスク

簿外債務とは貸借対照表に記載されていない債務です。

具体的には、賞与・退職給付引当金、未払い残業代・社会保険料、債務保証、リース債務、買掛金、手形割引による償還義務、訴訟による賠償義務などがあります。
これらを見落としていてM&A実施後に発覚すると、経営的に大きなダメージを受けるおそれがあるのです。

特に株式譲渡の場合は包括承継であるため、簿外債務を引き継いでしまう危険度が高くなります。

不動産の含み益における税負担を負うおそれ

不動産業界のM&Aで同業者を買収した場合、売り手の持つ不動産は売り手の帳簿価格のまま引き継ぎます。
その後、そのいずれかの不動産を売却したとき、売却額が帳簿価格を上回っていれば、その分は売却益とみなされて課税を受けるのが一般的です。

つまり、引き継いだ不動産には含み益があったために、買い手が税負担を負うことになります。

売り手側のデメリット

不動産業界のM&Aにおける売り手側のデメリットは、主に以下の2点です。

手続きに多くの手間・時間がかかる

不動産の売買にかかる時間は通常、3カ月~6カ月程度です。
しかし、不動産だけでなく会社や事業を売買するM&Aでは、手続きのプロセスも増え交渉もデリケートであるため、通常10カ月~1年以上の時間がかかるとされています。

節税メリットが大きくない場合がある

最終交渉前のデューデリジェンス(買収側による売却側企業への監査)で簿外債務などのマイナス要素が発覚した場合、最悪のケースでは破談、そうはならなくとも売買額が下げられてしまうのは避けられないでしょう。

売買額が下がる場合、その下げ幅によっては、メリットとして企図したような節税効果が、大して享受できなくなる可能性があります。

不動産業界のM&Aで注意するポイント

最後に、不動産業界でM&Aをする際に注意すべきポイントとして、以下の3点を提示します 。

M&Aの目的や経営統合のイメージを明確にする

M&Aを実施する場合の悪い例として、M&Aすることが目的化してしまっているケースがあります。
経営戦略であるM&Aは、その実施によって何を目指すのかという目的が明確になっていなければなりません。

売り手であれば売却を行う根本的な理由は何であるか考え、買い手であれば買収後の経営統合やシナジー効果の具体像を描いていることが必要です。

デューデリジェンスでリスク回避を徹底する

買い手が売り手に行う精密な調査であるデューデリジェンスは、M&Aに欠かせないプロセスです。
財務・税務・法務・労務・事業などについて、士業などの専門家を起用し時間をかけて調べます。

ただ、中小企業のM&Aの場合、どうしてもデューデリジェンスにかける費用や時間をできるだけ省きたい心理が働き、簡易な調査で済ませてしまうケースがあるのです。
それでは、簿外債務などの経営リスクを発見できないかもしれません。デューデリジェンスはしっかりと行いましょう。

経験豊富な専門家に依頼する

不動産業界各社は売買取引に慣れているため、当事者のみでM&Aを進めてしまうケースがあります。
しかし、M&Aでは、不動産売買では出てこない専門的な知識や経験が必要となる手続き・プロセスが多くあり、これを軽視すると重大な問題に発展するかもしれません。

禍根なく安心してスムーズにM&Aを実施するには、M&A仲介業者など経験豊富な専門家にサポートを依頼するのが得策です。

まとめ~不動産業界のM&AもM&A Stationにおまかせ ~

【M&A最新動向】不動産業界は生き残りをかけた戦略的M&Aが増加

不動産業界のM&Aは他業種のM&Aと違って、必ず不動産という資産が付随する取引となるため、一般的な業種のM&A経験しかない仲介業者では一抹の不安があります。
したがって、不動産業界のM&Aサポート実績を持つ仲介業者・専門家に依頼するのが安心でしょう。

M&A Stationには、不動産業界のM&Aに豊富な知識と経験を有するアドバイザーが多数、在籍しています。
さらに税理士、社会保険労務士、司法書士などが在籍し、グループ全体でM&Aを総合的にサポートする体制が整っています。

国の認定を受けた認定支援機関であるBricks&UKグループだからこそM&Aだけでなく、資金調達サポートや事業計画書の無料診断などのお手伝いもできます。

不動産業界のM&Aをご検討されている場合には、いつでもお気軽にお問い合わせください。
M&A Stationでは、随時、無料相談をお受けしています。

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