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投資ファンドとは?投資ファンドをM&Aに活用!

M&Aでは多額の資金が必要ですが、そのような資金を有しM&Aを行う存在として投資ファンドがあります。
投資ファンドの存在を視野に入れることで、M&Aの戦略の幅も広がるものです。

本記事では、M&Aにおける投資ファンドの活用検討の一助となるため、投資ファンドの概要・種類、投資ファンドとのM&Aのメリット・デメリットなどを解説します。

投資ファンドとは

投資ファンドとは?投資ファンドをM&Aに活用!

まず、投資ファンドの概要として以下の2点を説明します。

投資ファンドの目的

投資ファンドは、さまざまな投資家から資金を集めます。
その資金で投資を行って利益を獲得し、各投資家に対し出資額に応じた還元を行うものです。

個人投資家以外に機関投資家として、以下のような大口投資家がいます。

  • 普通銀行
  • 信用金庫
  • 信託銀行
  • 生命保険会社
  • 損害保険会社
  • 共済組合
  • 農業協同組合
  • 年金基金
  • 政府系金融機関

投資ファンドが対象とする投資は以下のようなものです。

  • 公開株式
  • 非公開株式
  • 債券
  • 為替
  • 不動産
  • その他の金融商品

投資ファンドの活用にはどんな効果があるか

特に、M&Aでの投資ファンドの活用で得られるであろう主な効果は以下の3点です。

●資金調達:自己資金不足や金融機関からの資金調達が難しい企業においては、投資ファンドが有力な資金調達元になる
●事業承継問題の解消:中小企業の多くが抱える後継者不在による事業承継問題も、投資ファンドに株式を売却する(=経営権を譲渡する)ことで解消できる
●株主還元の実施:買収後、投資ファンドは企業価値向上実現を目指すため、投資ファンド以外の株主にも利益が還元される

投資ファンドの種類

投資ファンドとは?投資ファンドをM&Aに活用!

ひと口に投資ファンドと言っても、M&Aに関係する投資ファンドには主に以下の4種類があります。

1.ベンチャーキャピタル

各種投資家から集めた資金を、成長が見込めるスタートアップやベンチャー企業に投資するのがベンチャーキャピタルです。
投資先が成長して企業価値が向上し、株式公開(IPO)やM&Aをする際に所有する株式を売却して利益を得ます。

投資先の企業価値向上のために、役員の派遣や経営への助言などの活動をするのも特徴です。

2.バイアウトファンド

バイアウトファンドの投資対象は、非上場の老舗企業です。
老舗企業は経営が安定していて一定の収益が見込めるため、比較的低リスクが見込めます。
投資の際には過半数の株式を買収し、経営にも関与するのが特徴です。

企業価値がさらに向上し、買収時よりも高く株式が売却できるタイミングを見計らって利益を獲得します。

3.MBOファンド

MBO(Management Buy-Out)とは、企業の経営陣が経営権を取得するために自社株式を買収することです。

MBOファンドは、その際の資金を融通します。
企業の所有と経営が一致することで、これまでのような株主からの介入を防ぎ、スピーディーな経営を可能にするものです。

企業グループにおいて、子会社が親会社から独立する際にも用いられます。

4.企業再生ファンド

企業再生ファンドの投資対象は、経営不振に悩む企業です。
ただし、主力事業の収益性が維持されている企業か、有力な技術・ノウハウ・知的財産などを所有している企業に限定されます。

ファンドの資金は、出資だけでなく債権の買取りなどにも用いられ、経営に介入することで企業を再生させる点が特徴です。
業績回復後、IPOや株式売却での利益獲得を目的とします。

投資ファンドを活用するM&Aのメリット

投資ファンドとは?投資ファンドをM&Aに活用!

投資ファンドをM&Aに活用することで得られる主なメリットは、以下の3点です。

メリット.1 調達できる資金が多い

非上場の中小企業では、経営者が自己資金を用意できたとしても、その金額には限りがあります。
仮に、金融機関から資金調達するとしても、現在の事業規模や売上高・収益に応じた金額しか調達できず、企業価値向上のため、思い切った設備投資などをしたいと考えても、資金不足で実現できないケースが多くあります。

その点、ファンドは潤沢な投資資金を投資家から集めています。
経営者の策定した事業計画が、ファンド側の評価を得て将来の成長性が見込めると判断されれば、必要なだけの多額の資金を獲得できるでしょう。

メリット.2 経営のノウハウの獲得

投資ファンドが対象企業を買収した場合、取締役や経営企画部門にファンド側から人材が送られてきます。

それらの人材は、経営改善や企業再生の専門家として実績・経験を積んできた人物です。
彼らが経営に加わることで、彼らの持つさまざまな経営ノウハウ・知見・知識に身近で接することができ、既存の経営陣にとっては貴重な経験を積みながら、合理的・効率的な経営手法を学ぶことができるのです。

一般に、投資ファンドが経営に参画すると以下のような経営改善手法が行われます。

  • 無駄なコストの削減
  • 不採算事業の切り離し(売却)・停止
  • リストラを含めた組織再編・人員の再配置
  • シナジー効果のある他社との合併

メリット.3 信用力の獲得

投資ファンドは、成長性や企業再生の可能性が見込めない企業には投資しません。

つまり、投資ファンドから資金を得た企業というのは、投資ファンドの厳しい選択眼に見込まれたことになります。
これは第三者から見ても、企業価値を評価するうえで一定の信用力を得たことになるでしょう。

また、投資ファンドからの出資以前に、金融機関からの借入で経営者が個人保証をしているケースなどでは、その解消にもつながります。
投資ファンドからの出資後、仮に金融機関から借入を受ける際にも、融資が得られやすくなるはずです。

投資ファンドを活用したM&Aのデメリット

投資ファンドとは?投資ファンドをM&Aに活用!

投資ファンドをM&Aに活用する場合でも、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。

デメリット.1 大規模な経費削減や事業の廃止

投資ファンドは、出資後、必ず経営に関与します。
その際に重視されるのは、事業を効率化してコストを削減し収益性を改善すること。その一環として、不採算事業の売却や停止も行われます。
これが売却であれば従業員は移籍できますが、停止となればリストラが行われるのは必至です。

また、主力事業についても、より採算性を向上させるために事業内容の転換が行われる可能性があり、リストラも含め社内には少なからず混乱が生じるでしょう。

デメリット.2 企業文化の否定と人材離れの恐れ

投資ファンドの視点は、効率化や収益向上にあります。
そのため、投資ファンドの経営関与によって、企業のこれまでの経営方針は転換が求められ、ひいては企業文化の否定と受け取る従業員もいるでしょう。

実際、伝統的な年功序列制度が解体されたり、実力主義の人事考課が行われるようになったりなど、就業環境が変化することは多いです。
このような流れ・状況を嫌う従業員が現れることは多分にあり、その気持ちがエスカレートすれば離職者が出るのを避けられません。

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デメリットへの対処方法

投資ファンドとは?投資ファンドをM&Aに活用!

ここでは、前章で挙げた投資ファンドのデメリットを防ぐための対処方法を紹介します。

ファンドの意向や、経営陣と従業員への相互理解に努める

投資ファンドは物事を数値で判断しますが、対象企業の企業価値向上を図ろうとしているのも事実です。
企業価値が上がることは、対象企業にとっても、そこで働く従業員にとっても悪いことではありません。

ファンド側から派遣された役員は、ファンドの意向や方針の背景も含めて、従来の経営陣や従業員によく説明すべきです。

また、経営陣や従業員もその説明を率直に受け止めつつ、意見や質問を行い相互理解に努めるとよいでしょう。

徹底したデューデリジェンスで、債務保証や簿外債務のリスクを防ぐ

投資ファンドが、出資した企業に対し、その従業員が面食らうほどの大規模過ぎる業態変更を行うような場合、デューデリジェンス(買収監査)が不十分だった可能性があります。

デューデリジェンスは、財務・税務・法務・労務・IT・事業(ビジネス)などの分野ごとに士業などの専門家を起用して調査を行うものです。
この調査が行き届いていないと出資した企業への理解度は自ずと低くなるため、期待していたシナジー効果が得られない可能性が出てきます。これを避けるには、徹底したデューデリジェンスは欠かせません。

徹底したデューデリジェンスの実行によって正確な状態を把握することで、簿外債務などの経営リスクの把握・排除も可能になります。

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デューデリは「依頼先探し」が重要です

M&Aを成功させるための要点のひとつに「デューデリジェンス」が挙げられます。
買収対象企業の分析・評価のために実行されるもので、ここでリスクを見落としてしまうと後々取り返しがつかない危険性があります。

ただ、調査項目は多岐に渡り高度な専門知識が必要とされ、いざ必要な場面でどこに依頼すればいいか分からない方も少なくないでしょう。
多くのM&A仲介会社の業務範囲は、文字どおり「仲介」まで。デューデリジェンスに関しては、改めて依頼先を探さなければいけません。

M&A Stationを運営する「税理士法人Bricks&UK」では、グループとして税理士、社会保険労務士、司法書士、M&Aアドバイザーが在籍しており、本来であれば個別に依頼が必要なデューデリジェンスもワンストップ対応が可能です。

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どんな企業が投資ファンドから注目される?

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投資ファンド側が、実際の投資対象として注目する企業には、主に以下のような特徴があります。

1.企業規模が大きい

投資ファンドとしては、買収した企業の規模が大きいほど、企業価値向上が実現した場合に得られる利益も大きくなります。
したがって、投資ファンドが買収対象企業を選ぶ際には、必然的に企業規模の大きい会社が候補となるものです。

このことは、企業再生ファンドの場合も同じことが言えます。
事業規模が大きい=規模の経済効果を得られるわけですから、企業再生が実現しやすく、かつ再生が実現した際の利益も大きくなります。

2.成長している

投資ファンドが、スタートアップやベンチャー企業を対象とする場合、着目するのは企業の成長性です。

成長性には2つのポイントがあります。
まず、収益の成長性です。投資後の利益が見込めるか否かは、収益性にかかっており、投資ファンドはこの点を重視します。

もう1点は、企業の技術・開発力や人材の成長性です。
企業の持つ技術・開発力や人材こそが、収益に直結する要素であるため、それらも欠かせないポイントになります。

3.シナジー効果が高い

投資ファンドでは、複数の企業に出資・買収することは日常茶飯事です。

したがって、現在、投資ファンドの傘下にある企業とのシナジー効果創出が期待できる企業は、投資ファンドの新たな出資・買収先として優先度が高い対象となります。

まとめ~投資ファンドによるM&AもM&A Stationへ!~

投資ファンドとは?投資ファンドをM&Aに活用!

M&Aを検討する場合、投資ファンドも有力な選択肢です。

ただし、投資ファンドとのM&Aは一般企業とのM&Aとは違った留意点もあるため、やはり専門家のサポートが欠かせません。
当サイトを運営する「税理士法人Bricks&UK」グループには、税理士、司法書士、社会保険労務士など専門家が数多く在籍しており、M&A仲介業務に関して総合的なサポートができる体制です。

投資ファンド、あるいは一般企業とのM&Aを検討される際には、総合的なM&A仲介サービスを提供できるBricks&UKへご連絡ください。随時、無料相談をお受けしております。

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