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買収の際の注意するべきポイント

損益計算書は会社のその時を、貸借対照表は会社の歴史や経営方針を語ってくれますが、これら決算書からは、その数字を作り上げてきた幹部や従業員一人ひとりのことまで理解することは困難です。

会社を譲受する為には幹部社員と従業員を知り、そしてどのように業務が遂行されているのか知る必要がありますが、事業を買収する前にはどのような点について特に注意深く見ておく必要があるのでしょうか。

役員会の構成と役員の影響力

経営者が引退する場合、新たな経営者を支えるキーマンになるのは生え抜きの役員です。
役員会の構成を詳しく知り、一人ひとりの役員の果たしてきた責任や仕事内容については、最初に詳しく知っておく必要があるでしょう。

役員の中には時に、勤務歴が長いことを主な理由として役職に就いている人もいます。
信頼できる人物、というのがその主な理由なこともあるでしょう。それらの方が組織の中で重要な役割を果たしてきたことは疑いようがありませんが、しかし一方で、とても残念なことですが、新体制では旧役員の方に責任ある仕事を任せられない事もあります。

ただし事業を譲り受けた直後、あるいは譲り受けてからしばらく経過した後でも、役員の解任には大きなリスクが伴います。
組織に貢献をしてきた役員の解任は新体制への不信感を募らせるからに他なりませんが、このような場合、事業譲受の段階で現経営者からお話をして頂くことが、もっとも無難な解決策となるでしょう。

またこれとは逆に、社長に次いで大きな役割を果たしており、事業の主要な部分を支えている役員がいる場合もあります。
このように力のある人材は、経営者が変わることを契機に会社を去ることを選んでしまう場合も少なくありませんが、それは新体制にとって大きな損失となるでしょう。

現役員の責任と役割を把握し、事業譲受後の新体制を早急に見極めることが重要になります。

部門ごとのキーマンを把握し心を掴む

時に役員以上に重要になるのは、実務を回しているキーマンとの面談です。
資格の必要な仕事や、従業員の職人的な技術など、属人的な能力で運営されがちな組織であれば特にこの傾向が強くなります。 このようなキーマンは役員以上に従業員への影響力が強いことがあり、かつ責任感の裏返しとして統制が容易な役員と違い、予想できない行動に出ることもあります。

買収予定企業を監査し幹部社員と面談をする際には、幹部社員以下従業員まで、場合によっては状況を理解していることが無いわけではありません。このような場合、従業員に安心感を与えられるのは現場の従業員に影響力を持つキーマンで、そして多くの場合それは役員ではありません。
事業の買収を成功させるには、経営者や幹部だけでなく現場を実際に動かしているリーダー、従業員に対して影響力のあるキーマンを速やかに把握し、味方に取り込むことが重要です。

このような要望は、取引の進行具合を見定めながら相手先に申し入れ、またM&Aの仲介事業者にも十分に伝え、間違いがないように備えておくと良いでしょう。

売上が上がる仕組みを明らかにする

事業の買収を成功させるためにもっとも重要な観点の一つです。
どのような組織にも一定の属人的な要素があり、実務の実行や意思決定など、全ての知識が共有されマニュアル化されていることはありません。

むしろほとんどの場合、スモールM&Aの対象となる企業では属人的に蓄積されたノウハウや知識によってルーティンワークが回っていると言えます。
重要な事はその程度や内容を見極めることであり、特に引退する経営者の属人的な能力で維持されている会社で、売上が上がる仕組みの多くが経営者に依存している場合、その会社を買収することは極めてリスクが大きいと言えるでしょう。

町工場や職人的な組織、極めて規模が小さな企業がこれにあてはまりますが、これらに限るわけではありません。
このような事業を買収する場合には、特殊な販路や特許など属人的な能力に関わらず価値のある資産が存在する場合は別になりますが、社長やキーマンの引退後にも何が残るのか、十分に注意をする必要があります。

決算書からはこれらの事実は読み取れません。
実際に業務が行われている現場を精査し、業務フローがどのように進行しているのか、場合によっては自社で買収予定企業の業務フローチャートを作成し、売上が上がる仕組みを明らかにし、業務の属人性や組織の仕組みを十分に見極める必要があります。

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